ヒアルロン酸の治療で私が大切にしているのは、その方がもともと持っている美しさを、もう一度引き出すことです。年齢とともに失われた支えを補い、その方らしいバランスに戻していく。そんな気持ちで、一人ひとりのお顔に向き合っています。
顔の変化は、皮膚の表面だけで起きているわけではありません。骨の形、脂肪の量や位置、それらを支える靭帯、表情をつくる筋肉。その変化が重なって、ほうれい線や目の下のくぼみ、輪郭の変化として現れます。だから、気になる場所を伺ったうえで、お顔全体を拝見します。「どこの支えが変わったことで、ここが気になるようになったのか」。そのつながりを考えることが、私の治療の出発点です。
自然に仕上げるためには、量を控えればよいというわけでもありません。支えが大きく失われている方には、それに見合った補い方が必要です。どこに、どの製剤を、どのくらい使うか。骨格や組織の厚み、筋肉との位置関係を見ながら、その方に必要な治療を組み立てていきます。
そして、鏡の前でじっとしているときだけでなく、笑ったとき、話したときにも、その方らしくきれいであってほしいと思っています。頬の丸みや口元の動きまで見ながら整えるのは、日常の表情の中にこそ、その方の魅力があるからです。私にとって自然な仕上がりとは、変化があっても、ご本人らしさがきちんと残っていることです。
治療を考えるときには、ご希望と同じように、ご予算も大切にしています。どこまでの治療をご希望なのか、無理なく続けられる範囲はどのくらいなのか。そのお話を伺いながら、印象の変化につながる場所を見極め、優先順位をつけてご提案します。
まずは、ご自身のお顔にどんな変化が起きているのかを、一緒に知るところからで大丈夫です。お話を聞いてから、ゆっくり考えていただいて構いません。治療を受けることも、今は受けないことも、ご自身が納得して選べるようにお手伝いしたいと思っています。
副院長 奥美香子|形成外科医・注入指導医(アラガン・エステティックス ジャパンファカルティー、2016年〜)